2010/9/17
さあ、いよいよ焙煎です。
欠点豆のハンドピッキングはしましたか?
美味しいコーヒーを焙煎するのに大切なことですので、必ず欠点豆の除去はおこなってください。
①生豆の計量
これから焙煎する生豆の量は、きっちり計りましょう。
生豆は焙煎すると、水分が飛び10%前後重量が減ります。
この減少分を見越して、焙煎する生豆の量を決めてください。
②基本の軍手
手網焙煎をするのに、軍手は必須です。
小型網なら片手で大丈夫ですが、大型網で生豆の量が多くなると片手では耐えられません。
両手に軍手が必要となります。
③手網焙煎の基本
焙煎の流れは、炙っていくと
1.生豆が黄色く色づいてきます
2.一ハゼがおき、バチバチと大きめの音がします
3.二ハゼをおき、ピキピキと小さめの音がします
この三段階が大きな目安となります
コンロの火力は最大にして、火加減は手網の高さ(火からの距離)で調整してください。
火力により変わってきますが、だいたい家庭コンロの場合は、
炎から10cm前後を目安としてください。
火に近すぎると、焦げてしまいますし、遠すぎると美味しくない薄っぺらい味の焙煎となってしまいます。
理想は、焦げる手前の距離です。
失敗を重ねながらになりますが、各自の環境に合った距離を探ってみてください。
④手網焙煎の時間目安とコツ
焙煎にかかる時間は5分~20分と、使う手網や生豆の種類と量によって変わります。
目安例:(ブラジル生豆洗いなしで、2ハゼまでの時間)
・小さい手網で50gは5分
・小さい手網で100gは約8分
・大きい蓋付き手網で100gは約6分半~7分
・大きい蓋付き手網で200gは約13分
手網焙煎の場合、業務用焙煎器とは美味しさの出し方が違ってきます。
じっくりゆっくりと煎れば良いというわけではありません。
時間がかかりすぎると、風味の飛んだ薄っぺらな味になってしまいます。
2ハゼが鳴りだすまでは、手早く一気に仕上げるのが、手網焙煎のコツです。
2ハゼ後は、少し火から遠ざけ焙煎された豆をふっくら仕上げてやります。
(蓋付き手網の場合は、たまに蓋を開けて水蒸気や煙を逃がします)
⑤アドバイス
・自家焙煎入門
はじめて自家焙煎に挑戦する場合は、まずはブラジル生豆を試してみましょう。
比較的容易に焙煎できる生豆と言われているように
焙煎の方法にムラがあっても、焦がさない限りある程度まっとうな味に仕上がります。
・コツの習得
ブラジル生豆で自家焙煎になれたら、一気に難易度はあがりますが
マンデリン生豆への挑戦をオススメします。
マンデリン生豆の場合、できれば蓋付き手網を使ってください。
正直、最初は難しいと思います。
焙煎の具合で、ものすごく酸っぱく仕上がったり、薄っぺらな味になったりと
とても極端なできばえとなります。
だからこそ、自分の環境での焙煎具合がうまくいっているのか?
ベンチマークとして、腕試しができます。
出来上がりの理想は、口に含んで鼻に抜ける芳醇な香りが出せると大成功です☆
2ハゼから1分ほどで火から下ろすと最高に香る場合が多いです。
この芳醇な香りは、何かのハーブのような、何とも言えず豊かな酸味が鼻に抜けます。
味の好みは人それぞれですし、皆さんの使う器具や環境も様々ですので
マニュアル通り焙煎すれば美味しいコーヒーに仕上がるとは限りません。
最終的には、皆さんの好みが一番ですし、こうでなければいけない
という事は全くないのです。
とにかく、焙煎すればするほど、新しい発見や驚きが目白押しですから
どんどんのめり込んでしまいます。
自分なりでかまいません。
これはウマイ!最高だ!と思えた瞬間は、本当に贅沢で幸せな気持ちになります。
ぜひ皆さんと、この気持ちを分かち合えたらとても嬉しいです。